プレスリリース (報道発表資料)
2021年3月18日 一般社団法人沖縄オープンラボラトリ
一般社団法人沖縄オープンラボラトリ(以下OOL)は、米国のネットワーク技術標準化団体MEF Forum※1が主催するオンラインイベント「MEF 3.0 Proof of Concept Showcase」(2021年2月17日~26日)において、NTT情報ネットワーク総合研究所、NTTコミュニケーションズ株式会社と共同で取り組んでまいりました「E2E SLICING FOR EXTREME SERVICES」と題したPoCの成果を発表し、「Innovation Award」を受賞しました。
PoC発表内容:
→「Watch On-Demand」をクリックし、氏名、メールアドレス等を入力すると
Showcase当日のプレゼンも視聴可能。
MEFからのアワード発表:
「Innovation Award」は、最も優秀なMEF標準や開発中の仕様を含め最も革新的な技術・サービスを実証したPoCに贈られる賞であり、OOLがパートナーと共同発表した「E2E SLICING FOR EXTREME SERVICES」において、ローカル5G NWとトランスポート間のドメインを跨いだネットワークスライスの相互接続と、MEF LSOフレームワーク※2を活用した各ネットワークのコントローラ間連携による自動制御が評価されました。
5G技術を活用したサービスにおいて、例えばAIによる大量のカメラ映像のリアルタイム解析、スマートファクトリでの工作機械やAGV(無人搬送車)の遠隔制御、といった大容量・超低遅延な通信を必要とするサービスをエンド・エンドでスムーズに提供するために、5G区間(5G無線アクセスNW~5GコアNW)だけでなく、サービスを提供するエッジやクラウドなどに接続するトランポート・ネットワークも含めて、エンド・エンドでのネットワークスライスが実現できる事を検証しました。この検証においては、無線アクセス部分にOpenAirInterface※3、5Gコア部分にfree5GC※4といったオープンソースを活用しています。また、5G区間以外のトラスポート・ネットワークも含めた複数事業者間に跨るネットワークスライスの制御やコントローラ間の連携のために、OOLが開発したオープンソースベースのオーケストレータであるOpenNaEF※5と、MEFのLSO APIを活用しています。
OOLでは引き続き会員企業やパートナーと連携し、オープンソースベースの5G技術の有用性検証に向けた活動を進めていきます。
■OOLの概要
OOLは、クラウドコンピューティングとSDN(Software-Defined Network)/NFV(Network Functions Virtualization)などの次世代ICT基盤技術の実用化や普及・促進を目的とし、それに賛同する企業・団体がオープンに参加できる世界初の団体として、2013年5月8日に設立されました。その後、IoT、AI、5G、ビッグデータなどの新たな領域にも研究活動範囲を広げています。OOLは技術分野や組織の枠を超えた活動を推進する世界的にもユニークな研究機関であるという特徴を生かし、今後も上記目標の実現に向け積極的に取り組んでまいります。
※1 MEF Forum(Metro Ethernet Forum)
2001年に設立された世界各国の通信事業者をはじめとする200社以上が加盟するネットワーク系のサービスやサービスオーケストレーションに関する標準化団体
※2 MEF LSO(Lifecycle Service Orchestration)フレームワーク
MEFが提唱するフレームワークで、複数の通信事業者やサービスプロバイダ間を跨るエンド・エンドの通信サービスにおいて、事業者間の接続や、オーケストレータとコントローラ接続のための標準APIなどを定義している。
※3 OpenAirInterface
モバイル通信システムの無線アクセス部分を開発するためのオープンソースプロジェクト
※4 free5GC
5Gモバイルコアネットワークを開発するためのオープンソースプロジェクト
※5 OpenNaEF
ネットワークインフラに関わる将来の設計や過去の状況の追跡が可能なネットワークサービスの自動化のためのフレームワーク。
<本件に関するお問い合わせ先> 一般社団法人 沖縄オープンラボラトリ 事務局 TEL: 098-989-1940
Mail: info@okinawaopenlabs.org